【第4回】ポエトリースラム
担当講師:村田活彦(ポエトリースラムジャパン代表)
1.Poetry Slam Japan
「ポエトリースラムはポエトリーリーディング/スポークンワードの競技会。その起源は1984年11月、シカゴのGet Me High Loungeでマーク・スミスが始めたとされます。今では南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、そしてアジアと世界各地に広がり人気を博しています。特にパリでは毎年、ポエトリースラムのワールドカップが開催され、20以上の国や地域の代表が集まります」(Poetry Slam Japan公式HPより)。
※公式HP:http://poetryslamjapan.com/
2.代表あいさつ
・表現がなんでも良い、表現の自由さ
・「変人ノート」からの言葉を紡ぎ出す実践
3.ポエトリースラムジャパン in 武蔵小金井
①Tさん
・◯◯◯という名前に苦しめられる
・アイドル「◯◯◯」の無茶振り
・自分に自信がない
・いたたまれない気持ち
・自分にとっての「ジャポニカ学習帳」
・1999年「◯◯◯」デビュー
・1995年◯◯◯デビュー
・「◯◯◯」への愛を叫ぶ、「◯◯◯」でよかった、「◯◯◯」は永遠に輝き続けるものだ、「◯◯◯」をよろしくお願いします
→「◯◯◯」に愛される◯◯◯
→これからもよろしくね◯◯◯…
(コメント)
村田:すごいですね。慣れてるね。間合いとテンポ。「なんやねん」って突っ込ませるポイントがうまい。心のコミュニケーション。
小西:初めてなのにすごいのが始まっちゃったね。
②Yさん
・今日は私の誕生日
・通勤のまち
・会いたいけれど会えなくて、月例のような夫婦喧嘩
・エネルギーいっぱいの若者に混じっている自分
(コメント)
小西&村田:入ってきますね。景色が見えるね。
村田:全部の風景と昔の言葉と色。
③Sさん
・自分がワクワクする
・好きなものに出会ったとき
・「あの遊び」
・好きなものしりとり
・す:スマブラ
・ら:ライブ
・ぶ:ぶり大根
→終わった!
・こん:コンビユーチューバー(水溜りボンド)
・ば:バンド
・ど:ドキドキの終電チャレンジ
・じ:時間を気にせず行けるカラオケ
・け:携帯
・い:イルミネーション
(コメント)
村田:自由だね。好きなものしりとり。ミハエルエンデ「自分が好きなものを語る時、一番うまくいく」。
④Iさん
・居場所…ある部屋で…
・「ぼんじり世代」
・偏差値の高い大人がチャレンジトラップを仕掛ける
・危険地帯の大人たち
・安全地帯である「ここ」へ
・「ひまひまひまひまひまひまひまひま…」
・「教育基本法」
・「道徳いやだ〜」
・「常識ってなんだろう」
・危険地帯な大人たちが起こりそうな言葉たち
・箱庭で宇宙と交信している
・ミステリーサークルができている
・宇宙まで突き抜けている精神性に脱帽
・私はここを死守する…
・危険地帯から脱出した人たちへ
・「逃げ切れ!下向け!そして…泣け!」
(コメント)
村田:一番面白いのは「箱庭」。本来の使い方とは違う。
小西:感性が鋭い子どもたちですね。
⑤Mさん
・「大人になったのに、全然大人じゃないことについて」
・大人になったのに、全然そうじゃなかった
・寝坊したこと
・飲み会で知らない人と喋ってしまったこと
・苦手なものを克服することができないこと
・偉い人に気を遣えないこと
・会社員でいられないこと
・子どもの遊具が本当に欲しいこと
・戦国武将のマスキングテープは即買いなこと
・リンゴの皮むきが面倒なこと
・大人の定義ってなんですか?
(コメント)
小西:僕も思い当たる節があってドキドキする。
村田:もうこれは、あるあるですよね。
Mさん:ローラー滑り台やりたい
村田:沁みる…
⑥Gさん
・バスケットのコーチ
・自分のこれから
・「勝つか負けるか」で生きる
・勝っても負けても生きる
・迷った追いかけた…
・「やりたいことはなんだ」
・「面白い」と言わせたい
・「枠組みにハマるな」
・「こだわりを持ち続けろ」
・これから新しい自己紹介をしよう
(コメント)
小西:アメニモマケズの現代版だね。
村田:最後の一行が肝。「私はなりたい」という発展途上にあること。グッとくる。最後の一行、めっちゃかっこいい。最後がかっこいい。上昇。離陸。
⑦Nさん
・人を成長させるのは「何でも興味を持つこと」、さらに「行動してみること」。
・「おもてなしって気がつくこと」
・アンテナを常に張ることについて
・「いかに人と一緒にならないか」を基にしている生き方
→目立ちたいではない
・「変だ」ってよく言われる
→「普通の人じゃ考えないポイントをつくよね」
→だけど…「私は普通だと思っているはずなのに」
→これは「アンテナ」を気にしているからではないか
→「変な」私を受け入れてみると成長するのではないか
・答えを見つけられないけど、これからもこのまま生活していきたい
(コメント)
小西:すごくないですか!?まずそこが変人!
村田:紙芝居的なやり方が面白いですね。今度取り入れたい。
小西:広がりますね。
⑧Oさん
・病院勤務
・人生という長旅
・行くあてなどない
・息苦しい
・なるべく居心地の悪いところにはいかないように…
・山があると登ってみたくなる
・「わからない」
・「ただ面白うそうだったから」
・「このままでいいのか」、「もっと広い世界を見たくないのか」
・心地よい
(コメント)
小西:意外とカチカチだった。なんでもかんでもやりたがっちゃう。
村田:詩人は旅をしますから。
4.ポエトリースラムジャパンによる実践
•毒りんご(高校2年生):最年少のファイナリスト
・ボトルシップ
・「本当にぶどう酒ではないのか…」
小西:…いやぁ、すごいね。なんでしょうかね。
村田:半年くらいで立ち上がった。ホープです。
小西:言葉が出ない。
村田:自分に染み込ませる時間が大事ですよ。
•みきゆうり(前回・前々回大会の優勝者)
・「アナルファック」
・「私たちは共通の海を持っている」
・「あなたが生きている証人はいない」
・変になるには「変じゃない」ことを知らないとなれない。
(コメント)
小西:すっげぇ汗。
村田:引っ張り込む力。
小西:なんかもうバクバクしてる。冷や汗みたいなのが出てくる。なんでしょうこの効果は。
村田:声だけなんですけどね。
小西:ロゴスではない「何か」。
村田:「理が勝ると詩は消える」という言葉。何もないところに詩がある。死ぬときに残っているのが「聴覚」。いろんなものを受け取れる。これが、ポエトリーリーディングの肝です。
5.変人のためのポエトリースラム講座(ポエトリースラムジャパン代表 村田活彦a.k.a. MC長老より)
•ポエトリースラムとの出会い
・詩の朗読が好きだった
・ポエトリーリーディングの世界大会に参加
・全然わからない言語だけど、「泣いてた」
・日本にポエトリースラムの大会を始めよう
・1年に1回「ポエトリースラムジャパン」を開催
・ポエトリースラムワールドカップ
・「心が動かされた」光景
•ポエトリースラムとは…?
・1980年代、シカゴ発祥
・マーク・スミスが始めた
・「スラム」は漫画『スラム・ダンク』と同じ“SLAM”
•ポエトリースラムジャパンが目指すもの
・ミッション:ポエトリーリーディングを通じて、世の中の言葉や表現がより自由で活発に発せられること
→「そういう世の中にしていこう」
・ビジョン:リーディングの楽しさを広め、大会を通じた国際交流を図る
・バリュー:The Point is not Points, The Point is Poetry
→出場者、来場者、スタッフみんなでつくる声と言葉のフェスティバル
・言葉を使った3分間のパフォーマンス
・カオスな多様性こそ、ポエトリースラムの魅力
→ Let’s enjoy Poetry Slam!
•ポエトリースラムジャパン代表 村田活彦a.k.a. MC長老によるポエトリースラム
みんな「「痺れた」」
6.次回について(小西所長より)
•2019年3月12日(火)19時から
•子どもと「大人」が遊びまくる枠組みを考える
•3月23(土)に実践します!
•宿題は「子どもと大人が遊ぶイメージを考える」
→子どもが引くくらい遊ぶアイデアを考える
→「遊び」上手な変人へ
文責:大川莉果