【第3回Rootsが終わりました!】
第3回Rootsが昨日おわりました。今回は、変人類学研究所主任研究員の小林拓哉さんがプレゼンターとなり、Z.バウマン&D.ライアンの『私たちが,すすんで監視し,監視される,この世界について リキッド・サーベイランスをめぐる7章』を扱いました!
今回、新しい取り組みとしてRoots当日までにFacebookページにて情報の無料公開をおこなっておりました。前回のキンコン西野さんを生かした仕掛けを小林さんが行ってくださいましたが、いかがでしたでしょうか。
会では、約30分間本の解説をした後、4人程のグループで気になったことや疑問に思ったことをシェアし、グループをくっつけて共有、その後は全体でディスカッションを行いました。徐々に共有する人数が拡大していきながら、新たな視点がどんどん入ってくるのがとてもおもしろかったです。全体共有では、
・いじめにおいて、いじめられている側といじめている側からの傍観者への監視が入り乱れることで、そこには同調圧力が生まれているのではないか。
・インスタのストーリー機能には、そのアカウントのコミュニティを狭めることでより強固なつながり(監視)の関係を構築する作用があるのではないか。(バノプティコンとgated community)
・ソリットな近代に比べ、個人情報を提供することに抵抗がなくなっている現代には、Amazonの「あなたへのおすすめ」に代表されるソーシャルメディアの監視によるサービスが溢れている。私たちは、これらにどう向き合うべきなのか。
など、様々な話題が出ました。Z・バウマンやD・ライアンの言う「監視」の概念をはじめて知った人も多い中、参加者が「すすんで監視し,監視される」という視点で現代社会を批判的に見つめなおすことができた2時間でした。
さて、第4回Rootsは8/6(月)の19:00~21:00です!新井紀子さんの『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』を用いながら、AIと教育を絡めて考えていく予定です。是非お読みの上、お越しください。第4回Roots詳しくはこちらから
文責:松島響子