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「はじめに」
〜考えること松下光

このインタビューは、平成29年度の卒業制作のため、
私がある条件をもとにして30名にインタビューしたものを、まとめていくものです。


2017.9.12 インタビュー / 山下修平さん

ある条件とは、
「前職に学校教員をしていた方」というもの。

やめてからの肩書きは様々で、
企業、NPO、フリーランス、無職など…
多様な働き方がありました。
(中には「学校をつくった」という強者も!)

なぜ「前職が教員」という出逢いづらい方を対象としてインタビューしたのか?

理由は少し長くなるのですが…

私の大学は院生を含め約5000人の学生が
大きなテーマに「教育」を掲げ、学んでいます。

ふと、多くの学生が教員になるこの大学に
違和感を感じ始めました。

「みんな、来年・再来年には
学校の先生をやっているの?」

イメージが浮かびませんでした。

3年生のときに教育実習というものがあり、それが学芸大生にとって大きな転換期になります。

2016.9 基礎教育実習

「先生むいてなさそう…。」
「こどもあんまり好きじゃないかも。」
「このまま先生になっていいのかなあ…。」

多くの学生が悩み始めるのです。
多くの学生が「教員」という職業を見つめます。
考えていなかったわけではなく、考える機会がなかっただけで、実感がわかなかったのです。

こういった疑問を抱えたまま、目の前には
「教員採用試験」というものが迫ってきます。
学校の先生になることが長年の夢だった学生も、
この選択肢しか知らなかったという学生も、
3年の秋学期には勉強をし始めます。

迫ってきているものから逃げることはできず、
今まで「自分は教員になりたい(なるのだろう。)」と思ってきた学生たちは、コツコツと勉強をします。

そして6割の学生が教員になります。

この実情を見たとき、
いつの間にか「学校の先生になること」が
目的になっている気がしました。
その手段としての勉強をする。

それが悪いとか、間違っているとかって
言いたいわけではありません。

ただ、
「先生になること」を見つめる時間が
十分にあっただろうか?

教育実習で手に入れたもやもやに
しっかり向き合うことができていたか?

そんな疑問が残ります。

学芸大学サンシャイン9階ベランダより

なんで先生になりたいのか

どんな先生になりたいのか

そもそもどんな自分でありたいのか

何が好きで、何を実現したいのか

ゆっくり、
ゆっくりと、
自分自身を知る時間が必要なのだと
感じています。

こういった問題意識から、
この卒業制作をつくりました。

自分を見つめるための
きっかけをつくりたかったのです。

そしてもうひとつ。

そんな問いに向き合って悩んでチャレンジして、
それでも「先生になりたい」と思ったら。

先生の魅力をたくさん知ったら。

きっと想いを持った先生が、わくわくしながら
教員生活を送れるのではないか。

そんな先生に出逢えたこどもたちは、同じようにわくわくを追求することができるようになるのではないか。

そんな風に想っています。

私は、この卒業制作をできるだけ多くの
学芸大生に読んでもらいたいと思っています。


社会人と学生をつなげる場づくり “第12回cue”

学芸大学に通った4年間。
学内にいない時間が、わたしに
どれだけの影響を与えてきたか。

行動しなければ出逢えなかったであろう
かっこいい大人たちの生き方が、
どれだけ私の価値観に
衝撃を与えてきただろうか。

そしてなにより、
その学びが学校の座学と結びついた時
どれだけ興奮しただろうか。

この制作で、

教員を目指す学生たちが、
教員という働き方のひとつを通して、
実現したい世界や、生き方を考える。

そんな”きっかけ”になることができれば
幸いです。

2018.1.15

松下 光 (Hikaru Matsushita)

東京学芸大学教育学部美術選修
環境プロダクトデザイン研究室学部4年
大学公認サークル “codolabo”代表

小学6年生からバスケづくしの生活を送り、大学2年生で初めての「暇」な時間を味わう。その時、大阪のある小学校を視察したことがきっかけで「教育」に深く興味を持ち始める。

義務教育の仕組みや偏差値といった判断基準に疑問を抱き、現在では様々な教育系のプロジェクトに携わり、大学生に学びのきっかけを提供している。