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変活日誌

VIVITAおとなフェス #1(1月27日@T-SITE柏の葉)

こんにちは、研究所員の齋藤です。
今回は、VIVITAさん主催の「VIVITAおとなフェス#1」に研究所の小西所長、正木副所長が登壇し、トークセッションを行いました。
会場となったのは柏の葉キャンパス駅から徒歩数分の「柏の葉T-site」。
大きな蔦屋書店の2階に上がると、VIVITAさんが活動を展開する「T-KIDSシェアスクール」があります。そこが今日の会場でした。
いるだけでもワクワクする空間でした。

今回はトークの中で印象的だったことや体験したことの率直な感想を書いていきたいと思います。

◆トークセッション:「子どもの変差値を伸ばそう!ー変人教育の可能性ー」

「変人」「変人類学」「教育」?????
どのワードに惹きつけられてきてくださったかは分かりませんが、
子育て中のお父さんお母さん、教育に関心のある大人が13名ほど集まり、10:00にイベントが開始されました。

はじめに前提となる「変人」「変差値」というワードについて、そして現在仮説としてある「変人3原則」(変えたい、変わった、変わらない(変えない))の説明がありました。特に印象的だった話題に触れていきたいと思います。

一つ目は子どもを「褒める」、「評価する」という話。
VIVITA小村さんの方から、子供が絵を描く際にカラフルではなく黒色ばかり使っているということへの戸惑いがあるという話が出てきました。幼少期の子どもの行動のほとんどは、そのように大人の想定を超えてきますが、その時大人はどのように対処していけばいいのか、という疑問でした。

会場でなされたのは、「褒めるというよりは見守る」「その子どものこだわりに共感する(この場合は、黒で描くという事実を認めてあげること)」ことが大事なのではないか、というもので、周りと比較せずに子どもの中にある内的世界を肯定してあげ、大人がむやみにその世界を壊さないようにすることが大事だ、という話でした。内的世界というのはざっくりいうと、子どもが自ら作り出した、夢中になっている世界です。もしそれが周りの常識的なことや学校の論理から外れてしまっていることだとしても、しっかりと身近にいる大人がそれをみてあげることが必要なのではないか、ということだったと思います。

今は、学校だけでなく社会全体をみても特定の論理から外れることが容易に許されないような状況・環境があって、想定する大多数の人たちがAだから自分もAを選ぶという人たちが多い。けれど、幼い頃から自分が生み出した世界観を身近な誰かに肯定してもらえるようなことがあれば、自分の生み出すものに自信を持って進んでいけるようになり、例えそれが大多数の人のやっていないようなことだとしても自分だけの生き方を貫いて行けるのだと、個人的に思いました。

生き方・・・。トークの前段で変人類学研究所の対象は特別な人間を対象とした研究ではなく、実際問題、人間の生き方に迫ることだということも話もありました。まだまだ、駆け出したばかりの研究調査ではあるけれども、子育て中の方々の悩みなどとも繋がり、意義深い研究であるな、と会場でのやりとりを聴きながら実感したことも確かです。

また、個人的に面白いと思ったのが、「破壊」の話です。
大学教員の二人から見ると、大学に入り自由に時間もお金も好きなことに投資できるはずなのに、安易にサークルやアルバイトなど、周りがやっていることをして満足してしまっている学生、自分のやりたいことが分からない学生が多い印象を受けるといいます。
大学に入るまでに選びとってきた自分のスタイル、自分の得意分野などの自分のあるべき姿、自己イメージを決めつけてしまい、それを壊すことが怖くてできなくなっているのではないか、と。
しかし、何事も既存のものを「壊すこと」こそが新たなものを生み出す要因なのではないかという議論がなされました。

その中で人類学のように、異なる文化・生活スタイルを持ったフィールドに出ること(バックパッカーなども含め)は、よく言われる自分探しなんかではなく、「自分壊し」なのではないかという話がありました。
私も学部生の頃、よくバックパッカーのような形で海外に行っていましたが、自分の想像を上回るものに触れると、既存の考えが壊され、新たな思考回路が開かれる感覚があったのがそれだな、と思いました。

そして、そうだよな〜。とつい頷いてしまったのは、子どもたちは作ったものでもすぐ破壊するという話。これまでは作ったものを元気に破壊する子どもの行為のことを深く考えたりはしていませんでした。この話を通し、次々と自分の関わる世界を壊しては創造を繰り返す子どもは、本当に毎日毎日が更新されて行って、その分自分の経験として吸収していっているのだな。それは常に新しいことに挑戦していっているということでもあり、たくましいことだ思いました。
何か守るべきものができてしまい、既存のものを破壊すること、挑戦することが怖くなってしまっている大人は、それだけ子どもに学ぶことが多いのではないか、と感じました。

正木先生がいっていたように、このように教育について様々な立場の人が混じり合って話し合う場ができてきていることが、とても希望的だと思いました。

◆VIVITA 活動紹介
トークセッション後、VIVITAさんで子どもたちがいつも行っているような活動を、大人が体験する時間がありました。
アニメーションのコマ撮り機材、いとも簡単に細かなデザインを型どってしまうレーザーカッター、3Dプリンターなど最新の機械が揃っていました。私も体験がてら、自分の研究室用のプラカードのようなものを作りました。(labo.→oいりません。笑)





まず専用のアプリでデザインを描き出し、それをレーザーカッターに転送。スタート。
人間の手で加工したら何時間もかかるようなものを1分もかからないうちに仕上げてしまいました。
子どもたちはこのようなものを使って好きな形に木材を加工し、グルーガンで貼り付けたり、大きく形を型どったり。本当に簡単かつクオリティの高い創作活動ができるな、と思いました。
ある子どもは父の日のプレゼントとして、自分でストーリを考え、1コマ1コマ動かしながらアニメーションを作ったそうです。様々に子どもの作るものをスタッフさんに聞いてみると、子どもたちが作り出すものはこのように誰かのためのものであったり、自分が遊ぶためのものであることがわかりました。自分の手で作ったものが、自分の生活をより豊かにするものになっている。生活を自らの手で面白く楽しく創造している子どもたちのことを知り、このような場の必要性をとても感じました。

VIVITAで働いているスタッフさんたちもとても面白そうな人たちばかりで、またじっくり話したいと思いました。

以上、報告でした!